第73回社会を明るくする運動 第2夜 報告…

第2夜は「被害者遺族の思いを社会へ伝える」と題して、中江理事長と現在一人親方としてルミナの活動に参加している吉田健太氏をゲストに迎え、川見が進行させていただきました。

中江理事長は、「檻の中を経験した現役の保護観察処分中の者らを、日々、仕事現場で指導したり、刑務所に行ったり学生相手に講演をしたりしています。元犯罪者たちとの出会いが、自分を少しずつ変えてくれました」と話されます。「被害者遺族として新たな犠牲者を生みたくないという思いを京都から社会に伝えるために、ルミナの活動をしています」とも。

現在、支援員をさせていただいていますが、最初、更生保護団体を立ち上げると聞いた時には、正直驚きました。犯罪被害者遺族が、憎む相手の立ち直りを助けるのかと気になったのを覚えています。

しかし、中江理事長の考えの中にある熱意、亡くなった雪姫さんと愛鈴ちゃんに対する気持ちを聞くと納得するところでした。

交通事故で命を失う人を一人でも減らしたいという思いから始められたのが、通学路へのカメラ付きLED防犯灯の設置なのですが、1号機の設置工事をしたのが吉田健太氏です。

自身は交通事件を起こしており、中江理事長に連絡していいものか躊躇したそうですが、中江理事長のお人柄なのでしょう、ルミナの活動に参加することとなりました。

オープンディスカッションの時には会場参加者から「なぜ更生する気になったのか?」と質問があり、自身の被害者遺族から言われた内容を話してくださいました。重みのある内容で、自責の念にかられ更生を誓ったと。

また、元受刑者にとって世間には相談する窓口がなく、担当保護司の保護観察も形式上の会話のため、親身になって話を聞いてもらった感じもなく、全く記憶に残っていないという話も。

これについては、中江理事長との出会いとなった6年前の別のミニ集会の講演において「……保護司って一体なんなんでしょうね?」という発言があり、保護司の存在意義や出来ることについて考えさせられていました。これは今もです…

そして、更生保護活動についての問題点も見えてきましたので、これについては第3夜で…

(掲載写真につきましては、撮影者の許可をいただいております)